大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和54年(行コ)30号 判決 1980年7月10日

東京都文京区本駒込四丁目三七番六号

控訴人

日本地建株式会社

右代表者代表取締役

小杉栄次

右訴訟代理人弁護士

伊賀満

同区本郷四丁目一五番一一号

被控訴人

本郷税務署長

名取儀朗

右指定代理人

遠藤きみ

鈴木実

佐藤恭一

遠間茂哉

松下正人

右当事者間の昭和五四年(行コ)第三〇号法人税更正処分等取消請求控訴事件について、当裁判所は、次のとおり判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

第一当事者の求めた裁判

一  控訴人

1  原判決を取り消す。

2  被控訴人が昭和四九年一二月二七日付でした控訴人の昭和四七年四月一日から昭和四八年三月三一日までの事業年度の法人税についての更正及び無申告加算税賦課決定のうち総所得金額一億五六六三万〇八八四円として計算した額を超える部分を取り消す。

3  訴訟費用は第一、第二審とも被控訴人の負担とする。

との判決

二  被控訴人

控訴棄却の判決

第二当事者の主張及び証拠関係

次のとおり訂正又は付加するほか、原判決の事実摘示と同一であるから、これを引用する。

一  当事者の主張の訂正

1  原判決三枚目(記録一五丁)裏四行目及び同七行目に「三棟」とあるのを「三軒(四棟)」と改める。

2  原判決三枚目(記録一五丁)裏八行目及び同五枚目(記録一七丁)裏九行目に「二棟」とあるのを「二軒(三棟)」と改める。

二  当審における新たな証拠関係

1  控訴人は、甲第九ないし第十二号証を提出し、当審証人越智光春の証言を援用し、乙第一三、第一四号証の成立を認めた。

2  被控訴人は、乙第一三、第一四号証を提出し、甲第九ないし第一二号証の成立は知らないと述べた。

理由

一  当裁判所もまた本件課税処分に控訴人主張の違法はなく、控訴人の本訴請求は理由がないものと判断する。その理由は、次のとおり訂正又は付加するほか、原判決が理由として説示するところと同一であるから、これを引用する。

1  原判決六枚目(記録一八丁)裏一〇行目、同八枚目(記録二〇丁)表三、四行目及び同九枚目(記録二一丁)表一一行目に「三棟」とあるのを「三軒(四棟)」と改める。

2  原判決六枚目(記録一八丁)裏一〇行目及び同九枚目(記録二一丁)表一一行目に「二棟」とあるのを「二軒(三棟)」と改める。

3  原判決九枚目(記録二一丁)表八行目冒頭に「当時」を加える。

4  原判決一一枚目(記録二三丁)表二行目「できない。」の次に、次のように加える。

「更に、原審証人高橋東二の証言によって成立が認められる甲第四ないし第六号証、原審における控訴人代表者本人尋問の結果によって成立が認められる甲第七号証によれば、控訴人と兼松江商との間において、昭和五一年一〇月二九日付で同日控訴人は兼松江商に対し本件係争物件中控訴人が買収した二軒(三棟、借地権を含む。)を引渡した旨の覚書、同年一一月一日付で同日兼松江商は控訴人にその管理を委託した旨の管理委託契約書、同日付で同日控訴人は兼松江商からこれを賃借した旨の賃貸借契約書、昭和五二年三月三一日付で右管理料と賃借料(両者はほぼ同額である。)の授受に関する確認書がそれぞれ作成されていることが認められるが、前記認定の甲第三号証の作成経緯及び前記乙第一一、第一二号証の記載に照らすと、右甲第三号証作成後に作成された右甲第四ないし第七号証も前示認定を左右するに足りない。」

5  原判決一一枚目(記録二三丁)表三行目「の各証言」の次に、「当審証人越智光春の証言」を加える。

二  してみれば、本訴請求を棄却した原判決は相当で、本件控訴は理由がない。よって、民事訴訟法第三八四条によりこれを棄却することとし、控訴費用の負担について同法第九五条、第八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 杉本良吉 裁判官 石川義夫 裁判官 三好達)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例